自粛が萎縮にあってはならぬとは、

誰が言ったものか。


もう心は今年のフジロックにあり。


減税日本風にいうならば

どえりゃぁえれぇメンツだぎゃ味噌カツきしめん東海道新幹線。


詳細はHP でご確認くださいといった運びになりますが・・・


バディガイ (定食で例えるならから揚げ)

YMO (ミリタリーショップで例えるなら中田商店)

SAKEROCK (ガチャピンで例えるならムック)

DEERHOOF (体の部位で例えるなら脾臓)

ウィルコ、Gラヴ、MOGWAI、CAKE、コーナーショップ、リトルクリーチャーズ、フォーテットは、

『これ八百長か?』と疑いたくなるようなよくできた顔ぶれで、恵那司さんごめんなさいと言いたい。

ニヤニヤしすぎて死にそうなので、竹縄親方、朝稽古よろしくお願いしますと言いたい。


目玉らしい目玉っていうと、『うーん…やっぱりルーキーアゴーゴーでの新人探し』ってなりますが、

いい温度のメンツになってきていることは確かです。

過去既出の出演者ばかりですが、如何せん、その過去の出演を見てないので、

『いままで出た人を既視感ないよう、並べてます』という、スマッシュさんの思惑にズブズブはまってますが、

それでも、見たいものは見たいのです。


夏よ、おぉ夏よ。休暇を与えたまえ。


ふとTVを見ると、

ヒゲの鍵師が、ぼろっぼろになった銹錆の金庫を

「えいや右だ」、「それ左だ」と、ダイヤルを回しているではないですか。


なんじゃ、こりゃ。

なんでも鑑定団のスピンオフ企画かいな。


番組終盤だったようで、詳しい流れはわからないし、

依頼人はたぶんそこにいる作業服のおじさんや、

その取り巻きワイフやドーターなどだろう。


スタジオと、鍵開け現場が中継でつながれ、

「あくか、あくか、あぁ…あかな~い」とヤンヤヤンヤ。


すったもんだあって、

番組残り時間は、新聞ラテ欄上、あと数分。


そこで鍵師が

「これで開かなかったら、ダメだ」と、

必殺からくり人・時次郎(=緒方拳)ばりに覚悟を決め、

番組の盛り上がりは最高潮。


結果は、開いた。


「中にいったい何が残されて、こんなに苦労して開けたのか」。


興味はその一点。


固唾や噛み砕いたチェルシーなどを飲んで

展開を見守る。



引き出し①…何もない。

引き出し②…何もない。

引き出し③…何もない。


最後の引き出し…何もない。


どひゃー。


何があるかもわからんのに、

ヒゲの鍵師は聴診器も使わずカギを開けとったのね。


見ているこちとら、


弥生時代の春画…

即身仏…

大量のマイケルジャクソンのメンコ…

ボ・ディドリーのフィギュア…

佐々木希のアレな感じだったころの写真…


見つけるだけでA級戦犯になりそうな

過去の恥部総決算的な

お宝グッズでもあるのかと思ったら、何もなしでオチとは。


そしてカギ師の複雑そうな顔。


テレビはまだまだ捨てたもんじゃない。


新・本荘ネイキッド参り


↑当該カギ師、桑名さんという方だそうです。

  ご本人にたくさんお仕事来ますように。

ちかごろは、寝ても覚めても座っても立っても

moools


ドクドクと注がれる歪んで揺らいで直腸ズッキズキの言葉と音楽は、

ナマたまごに注がれる醤油一滴のおいしさというか、

なんというか、とりあえず川島海荷嬢かわいすぎ。

ウェザー・スケッチ・モディファイド/moools
最新作。ストーリーテリング。

レベル・ビート・ファクトリー・イヤーズ/moools
ベスト?蔵出し?ほぼ全曲集

ポエット・ポートレイツ・イヤーズ/moools
ほぼ全曲集

タイトルで引用した{思春期に感受性なら…}は、

名曲「Backgroundmusiceasylistening」より。


ちかごろ、寒さ直撃で候。

喫茶店で夢中になって読んでいたところ、
30分か1時間で読んでしまいました。
ダウナーでハッピーで平凡な星野大先輩の偶然の記録。

こんなもんかな、日常は。

「仕事はがんばれるけど、生活がへたくそ」(書より抜粋)な

すべての仕事人間にささげる名エッセイですかね。


¥1,400
そして生活はつづく/星野 源


新・本荘ネイキッド参り-h1

「ホテルハワイ」完全閉店だそうです。


金曜、土曜の夜にABSを見ると必ずCMが流れていた

あのホテルが。



新・本荘ネイキッド参り-h2

数メートル隣に「コンフォートホテル」。

「ハワイ」に宣戦布告。

ほかには「α-1」、「ドーミーイン」なども建ちました。

東口には天上天下唯我独尊「東横イン」。


いきのいい若手には敵うめぇ。

ひっそりと引退しました。



新・本荘ネイキッド参り-h3

内部にはビニールが張られ、すでに廃墟化。


そして入り口には・・・



新・本荘ネイキッド参り-h4

利用者の皆様へ。

寂しすぎる終焉です。



新・本荘ネイキッド参り-h5


撮影日:2009年1月4日




クリスマスが終わり、幾分カップルが少なくなったようにもみえるが、

新宿駅南口は相変わらず待ち合わせの男女でにぎわっている。


キリスト生誕を拡声器で祝う、何かの宗教団体。

一心不乱にコンガを響かせるドレッドヘアの若者。


そんな人ごみの中から彼女を見つけるのは難義ではなかった。

モッズコートにローゲージのマフラー。きょうはメガネをかけている。

「寒かったよ」。

この日の東京は一段と寒さを増していた。

ビルの温度計は五度。

南国育ちの彼女はもう寒さには慣れたのだろうか。

近くで見ると、幼さが増していたように感じた。

髪を染めたからだろうか。

どことなく春っぽさを感じさせる栗毛色の髪。

四日前に切ったばかりなのだとか。

毛先の軽めのカールと相まって、まるで「お人形さん」。

お世辞ではなく。

二年経っても、三年経っても、

幼さばかりに拍車がかかっているようだ。

そんな彼女ももう二十六歳。

すっかりオトナの仲間入りをしているはずなのに。

元々化粧気はなかったが、この日は少しだけおめかししていた。

目尻のあたりがうっすらとグロスで輝いていた。

「流行のメイク?」と訊ねると、「定番だよ」と笑われた。

「もうあたしはオトナになりたいんだから」。唇をきゅっとかみしめた。

               ◇ ◇ ◇

彼女はまた仕事を辞めていた。


春先に一つ、夏ごろにまた一つ。もう数えるのも億劫だとか。

近況を話すにつれて表情が曇っていく。

ここ二、三カ月は、求職活動中だったという。


「もう販売の仕事もこりごり」。


颯爽とフロアに立ち、いきいきと洋服を売っていた

かつての彼女からは想像もできない言葉だった。


女優の卵、販売員、叶いそうで叶わなかった夢のかけら。


人間関係の壁にぶちあたったのだろうか。詳しいわけは聞けなかった。

最近はもっぱら事務職の仕事を探しているのだとか。

「仕事は順調なの?」彼女は急に話題を変えた。

男は彼女と対照的で仕事運に恵まれていた。

年明けからまた、大きな仕事が待っているのだという。

「そっか…よかったね…」聞いたことを後悔しているようだった。

何か明るい話題はないか思案していたところ、彼女が急に切り出した。


「正社員で採用されそうな会社が、一つありそうなんだ。いわゆる“OL”。

あたしのキャリアにはなかったな、OLって。なんか“オトナ”じゃない?」



二週間前に申し込んだが、まだ結果が返ってこないのだという。

最初に聞いていた話では、一週間で結果を伝えてもらえるはずだったらしい。


「むこうも忙しいから、きっと年明けに返事が来るんじゃないかな」。


就職に有利だからと勧められ、念願のパソコンも購入した。

「マックなんだよ、すごいでしょ。近々iPodだって買うんだから」

見た目重視の彼女らしい選択。

しかし、毎日毎日、「不採用」のメールばかりが届く。

「私、こう見えても一人で泣いたりしてるんだから。

だって〝不採用〟ってコトバ、〝あなたなんか社会に必要ない〟て

烙印おされたみたいなんだよね。ちょっと被害妄想強いかな?」

結果が出ないこと、そして何よりも自分の不甲斐なさ。

自分のことをよく分かってる彼女だからこそ、涙が溢れてくる。

「きっと返事来るよね?年末だから会社も忙しいんだよね?」

急に焦ったような表情で聞いてくる。


「〝待てば海路の日和あり〟だっけ?」

男は、前日に神社でひいたおみくじの言葉を思い出した。

「うーん…知らないけど、なんかありがたい言葉かな?わかんないや」

男の言葉はあまり響かなかったようだ。

「もしね、万が一だよ。私が内定したら、

会社にどんなメール返したらいいか、教えてね」


男は大きくうなづいた。

「ありがと」。

彼女はこの日初めて、満面の笑みを浮かべた。

                          ◇ ◇ ◇

「ご飯代は、出世払いでいいよ。だから頑張って」

男の精一杯の気遣い。

やけに静かな地下鉄の駅で二人は別れた。

男が眠りに就こうとした午前一時。

携帯電話が静かに鳴った。

彼女だ。

「内定、きまったよ。メールが届いてた。」

声が弾んでいた。

「来週、会社に行くことになったんだけど、返事ってどうやって書けばいんだろ?」


男は帰りがけに買った就職活動のマニュアル本を取り出した。


「〝内定のお礼・メール編〟」

男は部屋の鏡でおもむろに自分の顔を見た。表情が綻んでいた。



彼女は久々に実家に帰るそうだ。

研修で東京に行ってました。


場所はウルトラの里「祖師谷大蔵」のほど近く、

世田谷区砧(きぬた)。


おおくら大仏、旧円谷プロなどが近くにあったのに

結局見れていません。


研修はどうでもよく、今回の最大の楽しみは、

女優志望のある25歳♀との再会でした。


彼女は洋装の専門学校を卒業後、

飲食店やら販売員やら、数え切れないバイトをこなしながら

俳優の育成学校に通い、幾多のオーディションを受けました。


しかしオーディションのいずれも結果が出ず、

せいぜいエキストラでCM出演が彼女のキャリアで最も誇れる部分でした。


どんなCMだったか、すぐには思い出せません。


************************************************************


研修の最終日を終え、

机を並べた受講生へのあいさつもほどほどに、

急いで待ち合わせ場所の新宿へ向かいました。



17時。彼女はやってきません。



「いま起きた・・・」。



メールが届きました。

彼女は前日夜勤シフト。昼まで仕事でした。無理はありません。



「無理しなくてもいいよ。来れたら来て。新宿にいるから。」


こんな返事を送ろうとした直後。



「あと40分くらい待って。急いでいくから。」と彼女からの意外なメール。


僕はタワレコでしばし時間を潰すことにしました。



“Mighty Sparrowの廃盤 奇跡の入荷!”


“絶好調 Perfume 武道館決定!”



カラフルなポップ。

店員の異常な興奮とただららぬ音楽への愛情が伝わってきます。

しかしなぜだか心が晴れません。

この時僕は何かを察していたのかもしれません。



17時45分。


CDを一通り漁った後、本屋で時間を潰しすぎた僕は

待ち合わせ場所に少し遅れて着きました。


今も彼女の趣味は変わっていないようでした。

古着とおぼしき、緑のロングスカートに5分丈の黒いカットソー。

ぺったんこなパンプスも彼女のトレードマーク。



すぐに見つけました。



彼女は開口一番、


「わぁ。オトナやね。」


ニヤニヤしながらスーツ姿を小馬鹿にするその声は

以前よりも少し低め。働きすぎて風邪気味だそう。



「あたしは相変わらず幼いままだよ。」



「元々童顔だからね」と適当なお世辞で返すと、

彼女は遠くをみながら「まぁね」と呟きました。



強い風に吹かれて乱れる栗色の彼女の髪の中に、

白髪がみえた気がしました。

僕は気のせいかなと思いました。




セレクトショップの2階にあるカフェテラスで

出発時間まで過ごすことにしました。



「仕事は大変なんでしょ?」


「出会いとかないのー?」


「札幌は寒いんでしょ?」



質問攻めにあいます。

答える度に大きな瞳をより大きく見開いていちいち驚くその佇まいは

まだ変わっていませんでした。


一通り聞かれ終わり、彼女に聞きました。



「役者の道は順調?」



彼女は目をそらしました。

そして風に吹かれた長い髪を掻き分けてから

ぽつりと一言。



「あたしもう諦めたんだよね・・・。」



チョコレートパフェを一口頬張り、

さらに続けました。



「アパレル店の正社員になったんだ。」


「“正社員になっても女優の勉強はできるから”って言われて採用してもらって。」


「でもね、実際働いてみるともう忙しくて。」



彼女はずっとうつむいたままでした。


そして煌き始めたネオンの方を見ながらこう言いました。



「貧乏してまで女優を目指すのも・・・もうね・・・なんていうか・・。」



ただ頷くことしかできませんでした。

そして気づいたら出発時間。



彼女は改札まで見送りに来てくれました。


***********************************************************


煩雑な乗り換えに戸惑い、

きっぷの値段が分からずオロオロしていると、


「早くしなよ」と彼女はテキパキと

切符を買ってくれました。



「ちょくちょく九州の実家行ってるから空港までの道は慣れてるし。」

彼女は自慢げでした。



次はいつ実家に帰るのか聞くと、


「お母さんにはさんざんわがまま言ったし・・・。

もう実家には帰れないかなぁ。ふふ。」



乾いた笑いの後、彼女はまたうつむいてしまいました。

しかしすぐに僕のほうを向き、



「あたしが北海道に遊びに行ったら、ちゃんと休みとってね。1日でもいいから。」


「ひまわりがきれいな町があるんでしょ?連れてってね。」



大きな瞳が輝きました。

彼女は本当にきれいな目をしています。


夕方の帰宅ラッシュ。

混雑をすり抜けて僕は改札を通り、素っ気無く手を振って別れました。



***********************************************************

帰りの飛行機の中、

彼女が初めてエキストラとして出たCMを思い出しました。



車のCMだったか、清涼飲料水のCMだったか、

はっきりとした内容までは思い出せませんでした。


ただ、そこに咲いていたのはたしか満開のひまわり。

うつむくことなくただ太陽の方をまっすぐに見ていました。



今年の夏は涼しくなるそうです。

でも彼女が来るその日は、

めいっぱい太陽が照りつける日になることを願っています。

紆余曲折の末、

一瞬だけ通りかかった路地裏で看板がギラギラ輝いていた

タイ古式マッサージの店に決定。


入店して目に飛び込んできたのが、

アイロンをかけているおばちゃんと、ソファでくつろぐネイティブ風女性。


「ぃらしゃぃませぇ」 「どぞオハイリくだそい」


これがタイ本国旅行中だったら

一目散にトンズラぶっこいただしょう。

あちらの国で日本語がカタコトの場合、

8割ボッタクリ、ないしは怖い目に遭うでしょうから。


ここは横浜関内。

警戒はしつつ、入店しました。


客は我ら2人のみ。

繁盛しとらんがな。


いや、隠れ家的なアレだろう。

アド街が目をつけているはず。

いまいち前向きに捉えられないまま、ソファに腰掛ける。


緑茶でもジャスミンでもない、

透き通ったお茶色のお茶を出され、

すすっていると、ボス風のオバハンが

アイロンをかけたまま話しかけてくる。

この飲料が睡眠薬でないことを祈りつつ。


********************************************


(タイ)「タイ古式は、ハジメテでゴザイマス候か?」




(日本)「えぇ。楽しみです」




(タイ)「どちらから、オミエになさったのでマスカ?」




(日本)「遠くからです」




(タイ)「あぁ、戸塚ね」




(日本)「・・・・・」


********************************************


さすが横浜関内クオリティ。

戸塚だけは明瞭な発音。

だが残念ながら聞き間違いだ。



カウンセリングシートを記入。

しかし凝っている部位と強さを聞くだけで

タイ古式らしさは少しもない。

むしろカウンセリングシートが

90年代初期~後期に学校で使用されていた

ざらっざらの紙質だったところに

「ここにタイ古式か」とアジアの神秘を感じる。


どこから出てきたのか分からない、

そして男か女か分からない短髪のスタッフと

ソファでくつろいでいたヤンママ風のスタッフに

施術されることになったようだ。



真っ暗の個室で

「ケガエテくだそぃ」と言われ、

ハンガーにかかっていたコットンのイージーパンツと

分厚い生地のTシャツを着る。



なお、あの分厚い生地のTシャツは

ヘインズやグッドウェアーなんかよりも

はるかに縫製がしっかりしていた。



ここで補足しておくが、

個室といっても

いわば「ダブル」の部屋。布団が二つ並び、

お互いの悶絶を聞きながら

施術を受けなければならなくなった。



結構でかい声で

「いてー」とか「ぐえー」とか言おうかと思ったが、

本能むき出しの声を聞かれるのは

やはり恥ずかしいので控えることにした。


・・・・


はじまるやいなや、

カーテンで仕切られた外部から

また別のネイティブ女性が話しかけてくる。現地語で。


「メィタンラ チャモネ ケニャン?」


「マィコンタワ ナエ ワォサゥン」


みたいなやりとりを施術中の女性2人にしてくるのである。

クスクス笑い続ける3人。


********************************************


「こいつらきっとタまってるぜ」



「ストレス?」



「いやいや 金だ金 たんまりまきあげてやろうぜ」



「いいね。まきあげたらメコン川に捨ててしまえ」



「ナイスグリーンカレー」



「ナイスムエタイ」



「ワッハッハ」



「まきあげた金できょうはスキヤキね」


********************************************


のような会話を繰り広げているのだろう。


困った・・。

横浜関内は港町。メコン川なんて船であっという間だ。

お塩学ぶんとこのムスコがどんな犯罪犯すか

見届けぬ間に死ぬなんて残念だなぁと思っていると、


「ハイ、オワリマスタヨ」


あれ?

死んでない。


むしろ体が大分軽い。


そうか、あの現地語の会話は

イージーリスニングか子守唄なのだろう。


終わったあとのこの爽快感。


คมนาคม ยันไม่กลับดอนเมือง


タイで幼稚園を開いている

とあるおっさんを知っていますが。

ろくな奴ではありません。


でもタイ古式マッサージは認める。


00ss1


※注)

文中の難読漢字については・・・


長万部=おしゃまんべ

訓子府=くんねっぷ

音威子府=おといねっぷ と読みます


*************************************************


てもみんを断念し、

次に向かったのは、

「リラクゼーションうんたらかんたら」と書かれた

ごく普通のマッサージ店。


「癒しだか卑しいだかが流行る大分前から

やってましたぜ」のニオイを感じさせる

古き良きマッサージ店。


雑居ビルのエスカレーターを降りると

そこはもう入り口。


のれんで仕切られた奥のマッサージルームにむかい、

「はよー温かいメシ食べさせてあげたいわ」と、

貼り絵の人と同じ名前の香川の人ばりの

名台詞で気をひこうとすると、

奥からのっしのっしとおばはんがやってきて

招き入れてくれました。


おばはんは

「ショート?グランデ?」と、

マッサージのコース時間の単位と

スタバのボリュームの単位をごっちゃにしながら

聞いてくるので、

「トール60分コース」と

両方の意味で受け取れるように

返答しました。


さらに名前も聞いてくるので、

ここはTAZさんにお願いし、

「長万部(仮名)です」といったところ、

「はいはい、訓子府さんね」と音調は似ているものの、

全く別人の苗字と聞こえたようなので、

TAZさんが

「長万部(仮名)です」と、

語気を荒げないまでも、ややこぶしに力が入りながらリピートすると、

「音威子府さんね、はいはい」と答えたので、

「シーメンス(*1)の営業さん呼んだろか、老婆」と

心の中の温度50度ほどのやや熱めな怒りを滲み出しそうになりつつも、

「ぁ、ぇぇ」と受け入れてしまったのでした。


とまぁ、

マッサージを受ける前としては、

いいストレスのため方をしつつ、

待っていたところ、

奥から出てきた女性が、

「いまからですと1時間後ぐらいに開始です。

サウナ行くなりして時間つぶしてから来いや」と、

やんわりと

「忙しいから君らのようなコリでできているような野郎どもは

正直やりたくないどす。帰らんかい」

との返事を受け、またも断念するに至りました。


そういや、最初に名前を間違えまくった

おばはんはいつの間にか姿が見えませんでした。


**************************************************


*1 シーメンス・・・・・補聴器メーカーの大手



つづく


ooss


「タイ古式」って「太鼓式」と書けるじゃん。


「まぁ。日本語じゃないか」と旅行 を終えた機内で

タイ人っぽいCAを見て思ったのでした。


アナザーサイドオブ旅行

メタボる僕と

キン骨マンみたいに頬がこけてしまった

杜のメガネ“TAZ”との

2時間のマッサージ旅行をここに記しておきましょうか。


*****************************************


時はトワイライト。

処は横浜関内。


自由時間を部屋でごろごろしていた二人は

あることを思いつきました。


「そうだ、マッサージへ行こう」


二人同時に思いついたというよりは

メタボっている方が一方的に思いつきました。

今だから言います、ごめんなさい。

半ば強引に連れ出しました。


メタボっている方は

実はホテルに向かう途中

「てもみん」(マッサージチェーン店)の看板が

気になって気になって

仕方がなかったことを

口に出してはいませんでした。


しかしあくまで自然を装い、

「あそこ、てもみんってあるね」と、

ごく自然に見つけた口ぶりで、

鋭い発見力を誇示しました。


<<<< てもみんに入店 >>>>


しかしながらてもみんは予約がいっぱいで

「10分しかできない」との返答。


「10分で揉んだんじゃあ

客とモメるのは必死だぜ、ネーちゃんよぉ」


と、こけた頬をさすりながら

うまいこと言って店員をほんのり脅す姿に


「おぉ、イワオも真っ青」と

初期のキン肉マンのひとコマを

髣髴とさせる

やりとりをして店を出ました。


新倉イワオが顔を真っ青にした

毎年恒例、真夏の恐怖体験特集@おもいっきりテレビは

もうありません。